そもそもSEOは手段。万能じゃないけど、ちゃんと効く

そもそもSEOは手段。万能じゃないけど、ちゃんと効く SEOのきほん

今日はSEOの現場にいるとよく見る「SEOについての勘違い」のお話です。
「SEOさえやれば大丈夫でしょ」と思いがちですが、実はそこに落とし穴があります。

SEOは目的ではなく手段です

お客様と話していると、「SEOをやれば売上が上がる」と思い込んでいるケースが度々あります。SEOに慣れていないと、そう感じてしまうのも自然です。

ただ、「SEO=売上を上げるための目的」になってしまうと、施策の打ち方も評価の仕方もズレてしまいます。

本来は、売上を上げる(目的)→自社の認知を広め、サービスを知ってもらう→その手段としてSEOを使う、という順番です。

このスタート地点がズレると、当初の目的である“売上”に近づくまで遠回りになってしまいます。

SEOの役割

SEO対策をはじめた企業の方が「SEOを頑張って流入が増えたのにCV※しない!」と仰ることがあります。
※CV=コンバージョン。ウェブサイト上における成果のこと(問合せ、資料ダウンロードなど)。

でも、SEOの役割を考えると、これは珍しいことではありません。

なぜならSEOは、検索エンジンに対してウェブサイトを最適化し、自社サイトへの流入を増やすための手段だからです。サイトに来たユーザーが、すぐ問い合わせや購入をするかどうかまではコントロールできません

まず、SEO対策でできることできないことについて知りましょう。

できること:ウェブサイトを見つけてもらう/比較検討の候補に入る/会社やサービスを認知してもらう
できないこと:商品を売る/成約を取る/契約件数を増やす/問い合わせを“必ず”してもらう

つまり、売上までの道のりの取っ掛かりとして認知してもらうことはできても、ゴール(購入・契約)そのものを保証するものではありません

ウェブサイトに訪れて、いきなり「よし、サービスを頼もう!」とはならないですよね。
「よく分からないけど、とりあえず問い合わせよう」ともなりにくいはずです。

ユーザーは会社を知ったあと、依頼できるかどうかを判断するために、「どんなサービスか」「フォロー体制は?」「実績は?」など、判断材料を集めます。
この流れを表したものに「カスタマージャーニー」があります。SEOはこの中でも、認知〜興味・関心の段階で特に力を発揮します。

だからこそ、「流入が増えた=すぐCVが増える」とは限らないんです。

SEOに即効性はない

SEOに、広告のような即効性はありません。
一般的には、対策をしてから数ヶ月かけて、少しずつ効果が見えてくることが多いです。

とくに、SEO対策を始めたばかりだったり、ウェブサイトを立ち上げたばかりの場合、検索エンジンからの評価はゼロに近い状態です。
そのため、すでに評価を積み上げている競合と肩を並べるには、時間と努力が必要になります。

ここで知っておきたいのが、SEOと広告の性質の違いです。

広告は出稿すればすぐ露出できますが、SEOは評価が育つまで時間がかかります。またSEOは「探している人(検索する人)」に届くのが得意で、広告は「まだ探していない人」にも届けられます。
だから、広告の感覚で「流入=即CV」と期待するとギャップが出やすいんですね。

さらに、検索エンジンのアルゴリズム(仕組み)が変わると、検索順位が上下する可能性もあります。

こうした特性を理解したうえで、SEOはマーケティング戦略のひとつとして取り組みましょう。

SEO対策はなにをする?

前述した通り、SEO対策は、CVを獲得するための“直接の施策”というより、ウェブサイトに集客するための手段です。
そして、訪問したユーザーを問い合わせや購入(CV)に近づけるためには、CRO(コンバージョン率最適化)という別の考え方・手段が必要になります。

CROは簡単に言うと、お問い合わせボタンの設置場所、ボタンに記載するテキストなど、CVに至るまでの導線や訴求などを工夫してCVを獲得する手法のことです(それ以外もありますが割愛します)。

もちろん、SEOコンサルタントでもCRO視点の改善提案をすることはあります。
ただ、SEOとCROは得意領域や注力ポイントが異なるので、「SEOで流入」「CROでCV」という役割分担を知っておくと理解しやすいと思います。

SEOに対するよくある勘違い

前述した通り、「SEOを頑張って流入が増えたのにCVしない!」と仰る企業の方がいます。
これはSEOの特性を理解していないせいもありますが、「流入が増える=CVが増える」と考えているせいもあります。

たとえば、「(ブランド名) セーター」と検索するユーザーと「セーター カシミヤ」と検索するユーザーがいたとします。

どちらがCV(購入)に繋がると思いますか?

答えは「(ブランド名) セーター」と検索したユーザーです。

先ほどのカスタマージャーニーにあてはめると、「セーター カシミヤ」と検索するユーザーは認知段階と言えます。

このキーワードを検索するユーザーは「カシミヤのセーターを探している」「カシミヤのセーターとはどんなものか知りたい」など、様々な検索意図を持っており、どこで購入するかなどといった具体的なことは考えてもいない段階にいるからです。

一方で、ブランド名を指定してセーターを検索した人は、セーターを探す中で既にブランドを認知し、興味・関心を持ったうえで、比較・検討をする段階か、もしくは購入に至る段階に入っていると考えられます。

このように、検索キーワードによってCVまでの近さは変わります。

そのため、どれだけ流入を増やしてもCVから遠いキーワードからの流入であればCVは発生しませんし、CRO対策を意識していない場合もCVは発生しづらい可能性が高いです。

キーワードにはそれぞれ段階があります。
自社を認知してもらうためのキーワード、CVに近いキーワードなど、それぞれの段階を理解した上で計画を立てながら対策を進めていかなければSEO対策は上手くいかないでしょう。

こういった細かな設計が必要になることや、競合サイトとの格差、検索エンジンのアルゴリズム変更など様々な要因が複雑に絡み合うことから、SEOに即効性はありません。

5年後10年後のウェブサイトを資産として活用するために、長期的な視点で取り組むべき施策で、短期的な成果を求める場合は広告をやるべきです。

具体的な対策

では、SEO対策って具体的に何をするのか?ということですが、これはサイトによります。

前回の記事では、料金表、サービス紹介、よくある質問などを挙げましたが、それ以外にも「豆知識/お役立ち情報」などの記事(コラム)で認知を取る方法もあります。

たとえば海外旅行をしたい人が「海外旅行 持ち物」や「海外旅行 安い国」などで検索して、毎回同じサイトに行きついたとします。
すると、「あれ、海外旅行について調べると必ずこのサイトが出てくる」と徐々に気付き始め、そのうち「海外旅行といえばこのサイト」と思い始めるでしょう。

このように、自分が持っている情報を余すことなくユーザーに提供することで、「このサイトは詳しいし信頼できる」と認知と信頼を勝ち取ることができるのです。

あなたのサイトでどんな対策をしたらいいのか分からない場合、競合会社のウェブサイトを見たり、自社サービスに関するキーワードを検索して方向性を決めるのがおすすめです。
これもよくある勘違いですが、会社としての競合と、ウェブ上での競合は違います
ウェブにはウェブの戦略がありますので、競合はしっかりと見定めましょう。

SEO対策が後発で時間がかかったとしても、似たサービスを持つ競合サイトが上位表示に成功しているキーワードは、自社サイトでも有効ですので参考にできます。

そういった意味では後発なりのメリットもありますので、諦めずに頑張りましょう。

まとめ

SEOはビジネス目標達成のための重要な手段のひとつであり、目的ではありません。短期的な成果が欲しい場合は、広告など即効性のある施策も検討すべきです。

SEOは認知拡大や、興味・関心を持っている層に広く訴えかけることができます。

自社の顧客になりそうなユーザーに向けて、適切な情報発信を続けていけば、信頼が積み上がり、成果(CV)に繋がる可能性も出てきます。
一方で、CVに繋げるにはCROなど別の対策も必要になるため、SEOは万能ではありません。

それでも、5年10年と先を見据えて積み上げれば、自社サイトは資産になります。焦らず、長期的な視点で取り組んでいきましょう。

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