成果を生むWebマーケの第一歩は「ユーザー解像度」

成果を生むWebマーケの第一歩は「ユーザー解像度」 SEOのきほん

SEOで相談されるお客様の中には、時折「前提(ターゲット)」がズレている方がいます。
狙いたいユーザーとキーワードにズレがあると、正直、成果は見込めません。

この記事では、施策のズレをなくすために欠かせない「ユーザー解像度」について、考え方と具体的な上げ方をまとめます。

ユーザー解像度を上げることが、施策のズレをなくす

SEOで施策を打つ際に、最も重要なのがユーザー解像度を上げることです。
ユーザー解像度とは、誰が/何に困っていて/なぜ今探していて/何が不安で/何が決め手かを理解することです。
さらに、検索意図の段階(認知〜購買)に合わせて、用意する情報がズレていない状態を作ることでもあります。カスタマージャーニーに当てはめて考えると、イメージしやすくなるでしょう。
これができると、SEOも広告もSNSも「刺さる相手」と「打ち手」が揃います。

実際のコンサル現場でも、最初に確認するのが狙っているキーワードのほか、お客様のサービス内容や、どのような悩みを持ったユーザーが来るのかといった点です。
狙っているキーワードと、サービス内容、狙っているユーザー像にズレがないかを確認したうえで話を進めないと、どこかでズレてしまい、期待されていたほどの成果が出ません。

ちなみに、商品開発や広告などの際に、ペルソナ(顧客の詳細な人物像)を設定することがあると思いますが、ウェブ集客においてはそこまで詳細でなくても構いません。
これは、ユーザー像が詳細すぎると逆に施策を打ちにくくなる可能性があるためです。

なぜユーザー解像度が低いと失敗するのか

まず、ユーザー解像度が低いということは、ユーザーの行動が見えておらず、自社の顧客になり得るユーザー(未来の顧客候補)を獲得する機会を失っているということです。

なんとなくの雰囲気で狙うキーワードを決めてしまっていませんか?

それ、実はちょっと危ないんです。

狙いたい層と検索意図がズレると、上位表示しても成果が出ない

そもそも、SEOを行う目的は売上を上げることや認知度を上げること、顧客を獲得することですよね。
SEO的な成果=検索結果で上位表示されることですので、狙っているキーワードで上位表示できれば成果が出たということになります。

しかし、その成果で獲得したユーザーは本当に未来の顧客候補なのでしょうか?

たとえば、あなたが「おもちゃの買取」をしているとして、「おもちゃ」というキーワードで上位表示させたいと考えているとします。
そこで考えるべきなのは、「おもちゃ」というキーワードで検索するユーザーの検索意図です。
もしかすると、最新のおもちゃを探しているかもしれないし、近所でおもちゃを売っているお店を探しているかもしれません。

つまり、検索意図が幅広すぎるため、自社の売上に繋げるにはかなり遠回りになってしまいます。

おもちゃを買い取ってほしいという検索意図を持ったユーザーを狙うのであれば、「おもちゃ買取」というキーワードを狙うべきですし、もっと言えば、買い取っているおもちゃの具体的な名前などで狙う方が成果に近いと考えられます。

データだけ見るとユーザーへの解像度が下がる

お客様に狙っているユーザーや、ペルソナを確認すると自社で取得しているデータ(自社ツールやGA4など)を使う方がいらっしゃいます。
それは間違いではありません。データを見ること自体は大切です。

ただ、それらのデータは基本的に「今来ている人」「買った人」の行動(結果)が中心で、なぜその行動をしたのか(悩み・背景・迷い)までは見えにくいです。
そのため、データだけで判断すると、実際のユーザー像とズレてしまう可能性があります。
さらに厄介なのは、まだ来ていない人(新規の可能性)が視界から消えやすいことです。

未来の顧客候補を増やすには、数字だけでなく「実際のお客様の声」も合わせて見ていくことが必要です。

組織の分断で、顧客像の共通認識が作れない

お客様にユーザー像を聞いたり、どのようなユーザーを狙うか相談を進めていくと見えてくるのが、現場とウェブ担当者との分断です。
大きい会社になればなるほど、部署同士の連携が取れておらず、現場とウェブ担当者で見えているものが違うのです。

営業から見たお客様はこうだけど、ウェブ担当者が獲得してくるお客様は営業が求めている感じじゃないなとか、獲得したリードの質が悪いとか、そういう話になってしまいます。

これではウェブで施策を打ってもあまり意味がないでしょう。

その結果、どんなコンテンツを生み出したいのか、ユーザーのために何をしたいのかといったことが考えられず、「SEO会社さん/代理店さんにお任せします」といった流れになりがちです。
これ、悪い業者に当たるとお金吸い取られて終わりですので本当に気を付けてほしい…。

よくあるズレの具体例

ユーザー解像度が低い故に出てくるズレとはどんなものかと言うと

たとえば、おもちゃ買取を行っている会社が幅広いユーザーが検索するキーワード(例:おもちゃ)を狙って上位表示したにもかかわらず、「うちの顧客じゃないユーザーがたくさん来ている」と考えてしまうことです。

これは、そもそも狙うキーワードが違いますよね?という話。

ここで理解して置いてほしいのは、検索意図が広いキーワード(ビッグワード)は、サイトに来る人も混ざるということ。
前述した通り、おもちゃの買取を考えているユーザーに来てほしいのであれば「おもちゃ買取」というキーワードを狙うべきです。

ビッグワードを狙うこと自体は施策としてアリですが、顧客になり得ないユーザーも混ざる前提で設計することが大切です。
『流入数を取りたいのか』『未来の顧客候補を取りたいのか』で、狙うキーワードや用意するページは変わります。

ユーザー解像度を上げる一番早い方法は「現場の声」

ユーザー解像度を上げる最も簡単な方法は、お客様の声に一番近い人に聞くことです。
営業だけではなく、CS(サポート)、店舗スタッフ、電話・メールの問い合わせ対応、チャット担当などでも構いません。

「初回相談で多い悩みは?」「見送り理由で多いのは?」「決め手になったのは?」
こうした情報を集めるだけで、ユーザーの悩みや背景、そして自社が選ばれる理由が見えてきます。

そして、その内容をそのまま検索します。
たとえば、おもちゃ買取なら「フィギュア 買取 相場」「ぬいぐるみ 買取 まとめて」「おもちゃ 買取 宅配 不安」など。
実際にお客様が口にする言葉(例:相場、宅配は不安、箱なしでも売れる?)をそのまま検索してみると、検索意図の段階や不安が見えてきます。

それらのキーワードで上位表示されているページの内容を見ることも大切です。
書かれている内容で、ユーザーの悩みが想像できる可能性があります。

完璧なペルソナを作る必要はありません。まずは「よくある悩み」を言語化するだけで、施策の精度は上がります。

カスタマージャーニーも活用

以前紹介したカスタマージャーニーの活用も便利です。

カスタマージャーニー

認知、興味・関心、比較・検討、購入それぞれの段階にいるユーザーは、どのようなキーワードで検索するかを予想します。

たとえば、認知の段階の人のユーザー像は「取るべき行動はわからないけど、自分の今の悩みを言語化させている」という状態にいます。
そのため、悩みや課題に関係しそうなキーワードで検索しながら、状況整理をしていることが多いです。
そこから、興味・関心の段階で調べる範囲が深まり、比較・検討の段階では商品・サービスの違いや料金をチェック。
最後に、納得できたタイミングで問い合わせや購入などの行動に移します。

それぞれの段階で考えていることが変わるので、各段階に合わせたキーワードがあって、それに対応するページを用意することが必要になります。

このやり方は難しい!という場合は、自社サービスでも良いし、全然違うサービスでも良いので、自分が何かしらのサービスを探しているユーザーだったら、という想定でサービス購入までにどのような検索行動をするのかをロールプレイングしてみるのもアリです。

たとえば「自分が体を鍛えたいユーザー」と想定します。

認知:まずは自宅トレーニング・パーソナルジム・フィットネスジムのどれがいいかを調べる
興味・関心:トレーニング方法を知らなくて、効率良く結果を出すにはどうやったら良いのかを調べる
比較・検討:色々調べた結果パーソナルジムを選択して、おすすめのパーソナルジムを探したり、ジムごとの料金を調べる
購入:カウンセリングや体験を経て、ジムを決める

という風に、契約までの間に取る行動を考えて、それをカスタマージャーニーの段階に当てはめます。
これを応用して自社サービスを使うユーザーだったらどうだろう?と考えるのです。

まとめ

Webマーケティングを成功させるための第一歩は、ユーザーへの解像度を上げることです。

ユーザーの解像度を上げるには、部署間の連携と、ある程度の想像力が必要になります。
データを見ることは間違いではありませんが、データだけを見ずに、実際のお客様の声にしっかりと耳を傾けることも大切です。

まずは「お客様の声に近い人」に、「多い悩み」「見送り理由」「決め手」を聞くところから始めてみてください。

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